請求書より前の段階でお金にする

ふつうのファクタリングは、納品して請求書を出し、支払いが確定した売掛金を売ります。注文書ファクタリングは、その手前、注文を受けた時点で資金化します。

使われるのは、仕事を始める前に材料費や外注費、人件費が先に出ていく業種です。建設業の工事や、広告・映像の制作、システム開発などが典型で、着手から入金まで数か月かかる仕事ほど、途中の資金繰りが苦しくなります。受注したのに、作るためのお金が足りない。その間を埋めるための方法です。

手数料は請求書より高くなる

納品前の仕事は、途中で止まったり、納品物が受け入れられなかったりすると、代金が支払われません。ファクタリング会社はその可能性を手数料に上乗せするので、請求書の買取より高く設定されます。

同じ会社の中で両方を出している例として、GMO BtoB早払いは、請求書買取を1%〜10%、注文書買取を2%〜12%と公表しています。上限で2ポイントの差です。

注文書の段階で使うか、納品して請求書を出してから使うか、で迷ったら、この差を払ってでも今お金が必要かで決めてください。請求書まで待てるなら、そのほうが安く済みます。手数料の比べ方は手数料の相場にまとめました。

数字で見ると

たとえば、工事を300万円で受注し、着工前に材料費と外注費で120万円を先に払わなければならないとします。発注元の支払いは、完成して請求書を出した翌月末。着手から入金まで4か月近く空きます。

この注文書を手数料10%で売れば、受け取るのは270万円で、手数料は30万円です。完成後に請求書で売るなら、手数料が5%だとして15万円。着手資金をどうしても今用意したいなら、差の15万円を払う意味があります。自己資金や短期の借入で120万円をつなげるなら、請求書が出るまで待ったほうが安く済みます。

注文書の全額を売る必要はありません。足りない分だけを売れる会社なら、手数料の総額を抑えられます。一部だけの買取に応じるかは、見積りのときに聞いてみてください。

注文書の買取を明記している2社

会社手数料買取額個人事業主補足
GMO BtoB早払い1〜12%100万円〜上限未確認法人のみ買い取る書類で分かれます。請求書買取 1%〜10%/注文書買取 2%〜12%。当サイトは高いほうの上限(12%)で並べています公式サイト
見積書・受注書・発注書ファクタリング0.5%〜未確認法人のみ公式サイトは契約の形ごとに表示。2社間ファクタリング 3.5%〜/3社間ファクタリング 0.5%〜。上限の記載は見つかりませんでした公式サイト

このほか、ペイブリッジ(広告業界に限定)は、受注先がフリーランスの場合の見積書・受注書・発注書の買取について公式サイトのQ&Aで触れています。対象の範囲は申込み前に確認してください。

受注した仕事の着手資金が足りない場合

PR並びは掲載順のままです。

向いている使い方と、気をつけること

向いているのは、発注元がはっきりしていて、過去にも同じ発注元から仕事を受けて支払いを受けている場合です。発注元との取引の記録が、注文書の仕事が本当にあることの裏付けになります。

気をつけたいのは、仕事が完了しなかったときの扱いです。途中で工事や制作が止まったとき、受け取ったお金をどうするのか、契約書で必ず確かめてください。「完了しなかったら買い戻す」という条件は、償還請求権と同じ働きをするので、実質は貸付けに近くなります。

個人事業主が使えるかは会社で分かれます。表の「個人事業主」の欄を見て、法人のみの会社は避けてください。請求書を出したあとなら使える会社はずっと増えるので、即日入金の記事少額ファクタリングも候補になります。

注文書の買取を明記している会社

2社のうち、掲載順で上から2社です。条件の根拠は各社のページに載せています。

PR広告リンクを含みます。掲載順には影響しません。

よくある質問

注文書ファクタリングとは何ですか?

受注した段階の注文書・発注書を根拠に、納品や請求の前に資金化する取引です。仕入や外注費が先に出ていく業種で使われます。

個人事業主でも注文書ファクタリングを使えますか?

対象を法人に限る会社もあります。会社ページの「個人事業主」の欄で確認してください。

注文書ファクタリングの手数料はどのくらいですか?

請求書のファクタリングより高く設定されます。同じ会社で比べられる例として、GMO BtoB早払いは請求書買取1%〜10%に対して注文書買取2%〜12%と公表しています。

この記事の根拠

各社の条件は、会社ページの「この条件は、どこに書いてありましたか」に公式ページの抜粋と出典URLを載せています。確認できなかった項目は「未確認」とし、推測では埋めていません。実際の手数料・入金日・利用の可否は審査と契約で決まります。