見積りを取る前に、3つだけ確認
- 比較に使える請求書:すでに譲渡した債権ではないか、現在の契約・登記の対象範囲を確認します。見積りを比較する段階と、債権を譲渡する契約は分けて考えてください。
- 申込先の対象:法人か個人事業主か、請求書の金額が買取範囲に入るかを確認します。Easy factorは運営会社への確認で法人向けです。
- 比較する費用:同程度の請求額・支払期日について、手数料、追加費用、実際の振込額、入金予定日を並べます。見積りのための審査で追加書類を求められる場合があります。
今の利用状況から、乗り換えの進め方を判断する
基準になるのは、請求書の枚数ではなくその売掛債権をまだ譲渡していないかです。請求書を再発行したり番号を変えたりしても、同じ取引の債権が別のものになるわけではありません。
| 現在の状態 | 先にすること |
|---|---|
| 見積もりを取っただけで、契約はしていない | 申込画面・メールに契約同意が含まれていないか確認。未譲渡なら、同条件で比較する。 |
| A社との取引は継続中だが、別の未譲渡債権がある | 既存契約の対象外かを確認してB社に相談。A社への精算前という理由だけで、すべての相談ができなくなるわけではない。 |
| 売却済みの債権を、安い会社へ売り直したい | その債権を重ねて売却しない。既存契約に従って対応し、次の未譲渡債権で検討する。 |
| 将来債権の譲渡や登記がある・範囲が分からない | 売掛先・債権の種類・発生期間などの対象範囲を確認。次の月の請求書でも対象に含まれる可能性がある。 |
| 前の会社への送金が遅れそう | 新たな売却だけで穴埋めしようとせず、契約先へ状況を伝え、資金繰り全体を相談する。 |
ファクタリングは債権譲渡による取引です(金融庁)。また、法人の債権譲渡登記では将来債権も対象にできます(法務省)。「別の請求書だから大丈夫」と判断せず、対象が曖昧な場合は契約先や弁護士に確認してください。
他社利用中の申込みを明記している26社
公式サイトか運営会社の回答で、他社を利用中でも申し込めると確認できた会社を、掲載順に並べました。
| 会社 | 対象 | 手数料 | 買取額 | 債権譲渡登記 | 2社間 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| マイナビブリッジ(法人専用ファクタリング) | 法人のみ | 2〜7% | 10万円〜1億円 | 未確認 | 未確認 | 公式サイト |
| Easy factor | 法人のみ | 2〜8% | 50万円〜3億円 | 案件による(運営会社回答) | 対応 | 公式サイト |
| PayToday | 法人・個人事業主 | 1〜9.5% | 10万円〜上限なし | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| JTC(入金前払いシステム) | 法人・個人事業主(個人事業主は条件つき) | 1.2〜10% | 100万円〜上限なし | 公式サイトの比較表では、債権譲渡登記は「どちらでも可能」 | 対応 | 公式サイト |
| MSFJ | 法人・個人事業主 | 1.8〜10% | 10万円〜3億円 | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| アクセルファクター | 法人対応(個人事業主は要確認) | 0.5〜12% | 未確認 | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| ワンバンク請求書買取 | 法人・個人事業主 | 10〜14% | 5万円〜上限未確認 | よくある質問で「債権譲渡登記は不要です」と記載 | 対応 | 公式サイト |
| オンラインファクタリングJBL | 法人のみ | 2〜14.8% | 10万円〜5000万円 | 案件による(運営会社からの回答) | 対応 | 公式サイト |
| SoKuMo(ソクモ) | 法人・個人事業主(個人事業主は条件つき) | 1〜15% | 未確認 | なしで可 | 未確認 | 公式サイト |
| スリーエス | 法人・個人事業主 | 2〜19% | 〜1億円 | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| No.1 | 法人・個人事業主(個人事業主は条件つき) | 0.5〜20% | 50万円〜3億円 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
| インボイスファクター | 法人対応(個人事業主は要確認) | 0.5%〜 | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 公式サイト |
| アウル経済 | 法人対応(個人事業主は要確認) | 1%〜 | 50万円〜上限未確認 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
| FACTOR⁺U | 法人・個人事業主 | 1.5%〜 | 1万円〜上限未確認 | 未確認 | 未確認 | 公式サイト |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 法人・個人事業主 | 1.5%〜 | 1万円〜2億円 | 原則不要(運営会社回答) | 対応 | 公式サイト |
| トラストゲートウェイ | 法人・個人事業主 | 1.5%〜 | 50万円〜5000万円 | なし(運営会社回答) | 対応 | 公式サイト |
| エスコム | 法人のみ | 1.5%〜 | 未確認 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
| FIKS | 法人のみ | 2%〜 | 未確認 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
| 共栄サポート | 法人・個人事業主(個人事業主は条件つき) | 2%〜 | 未確認 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
| インボイスPay | 法人のみ | 2.5%〜 | 未確認 | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| 西日本ファクター | 法人・個人事業主(個人事業主は条件つき) | 2.8%〜 | 30万円〜1000万円 | 基本は不要(案件による) | 対応 | 公式サイト |
| アイファクター | 個人事業主対応(法人は要確認) | 3.1%〜 | 1万円〜上限未確認 | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| ソクデル | 法人・個人事業主 | 5%〜 | 未確認 | なしで可 | 対応 | 公式サイト |
| BIZパートナー | 法人のみ | 未確認 | 10万円〜1億円 | 必要 | 対応 | 公式サイト |
| ペイテック | 法人・個人事業主 | 未確認 | 10万円〜5000万円 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
| キャッシュファクター | 法人・個人事業主 | 未確認 | 15万円〜1億円 | 未確認 | 対応 | 公式サイト |
表にない会社も、他社利用中を断っているとは限りません。この表では対応を確認できていないため、申し込む前に聞いてください。
今の会社と比べるために、同じ条件で見積りを取るなら
PR並びは掲載順のままです。
手数料が下がっても、初回の手取りが減る場合がある
以下は買取対象額100万円の仮の計算例です。実際の会社の見積もりや相場ではありません。各社の費用が買取代金から控除される前提で比べています。
| 項目 | 現在の条件 | 新しい見積もり |
|---|---|---|
| 買取対象額 | 100万円 | 100万円 |
| 手数料 | 12万円(12%) | 8万円(8%) |
| 今回かかるその他の費用 | 0円 | 5万円 |
| 実際の手取り | 88万円 | 87万円 |
この例では、料率が4ポイント低くても、新しい見積もりの手取りは1万円少なくなります。その他の5万円が初回だけで、次回も同じ手数料率・金額なら2回目の手取りは92万円ですが、継続条件が未確定の段階で「毎回4万円得する」とは判断できません。
旧契約の終了に伴う費用を別払いする場合は、それも資金繰り表に加えます。費用の有無、金額、負担者、初回のみかどうかを双方へ確認してください。
契約の重複と送金ミスを防ぐ、乗り換えの4段階
- 今の契約を整理する。契約先、譲渡済みの債権、未精算額、送金期日、登記の有無・対象範囲を一覧にします。登記がなくても、未譲渡の証明にはなりません。
- 未譲渡の債権で見積もりを依頼する。他社利用中であること、今回の希望手取り額・着金期限を伝えます。利用状況を隠さず、求められた契約書や入出金記録を準備します。
- 手取りと契約条件を確定させる。見積もり段階と契約段階を分け、追加費用・債権の範囲・通知や登記・売掛金の送金先を確認します。最短時間は個別案件の着金保証ではありません。
- 旧契約と新契約を分けて管理する。売掛先からの入金について、どの会社にいついくら送るかを区別します。旧契約を終える場合、終了条件と登記抹消等の要否・手続き担当・費用も確認します。
既存債権の精算と、別の未譲渡債権による新規相談が並行できる場合もあります。一律に「全部精算してから」とは限りませんが、譲渡対象が重なる状態で先に契約しないことが重要です。
相談前に整理するメモ
- 利用中の会社と、譲渡済み債権の売掛先・金額・支払期日
- 今回見積もりを依頼する債権と、既存契約の対象外かの確認状況
- 必要な手取り額と、資金が必要な日・時刻
- 既存の費用総額、新しい会社に確認したい追加費用と継続条件
乗り換えでやってはいけないこと
同じ請求書を2社に同時に申し込んで、先に通ったほうと契約する。これは、どちらの会社とも契約した時点で二重譲渡になります。見積りを比べるのは構いませんが、契約は1社だけにしてください。
前の会社への支払いが残っているのに、その支払いのために新しい会社を使う、というやり方もおすすめしません。手数料を払ってお金を回すだけになり、手元に残るお金は回を重ねるごとに減っていきます。手数料が重くなってきたら、手数料の相場と見比べて、今の条件が高すぎないかを確かめるところから始めてください。
資金が不足し、契約上の送金期日を守れない見込みなら、契約先への連絡とともに、弁護士や公的な資金繰り相談窓口への相談を検討してください。
他社を利用中でも申し込める会社
26社のうち、編集部が選んだ5社です。条件の根拠は各社のページに載せています。
- Easy factor法人のみ手数料2〜8%条件を確認 →
- トラストゲートウェイ法人・個人事業主手数料1.5%〜条件を確認 →
- ペイテック法人・個人事業主手数料未確認条件を確認 →
- アクセルファクター法人対応(個人事業主は要確認)手数料0.5〜12%条件を確認 →
- 共栄サポート法人・個人事業主(個人事業主は条件つき)手数料2%〜条件を確認 →
よくある質問
他社との精算が終わるまで申し込めませんか?
一律にそうとは限りません。既存契約の対象に含まれない未譲渡債権なら、他社利用中でも相談できる場合があります。将来債権も含めた契約・登記の範囲を確認し、譲渡済み債権を重ねて売却しないでください。
同じ売掛先の来月の請求書なら使えますか?
未譲渡で、利用条件に合えば相談できる場合があります。ただし将来債権を含む既存契約の対象なら、月や請求書番号が違っても重複する可能性があります。発生期間などを契約書で確認してください。
他社を利用中であることは伝えるべきですか?
はい。利用状況と譲渡対象を正確に伝えてください。申告と契約書・入出金記録等が食い違えば、追加確認や審査否決につながる可能性があります。
乗り換えると手数料は必ず下がりますか?
保証されません。個別の審査・見積もりで決まります。手数料率が低くても、追加費用や買取対象額によって手取りが減る場合があるため、同条件での受取額と着金日を確認してください。
この記事の根拠
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
- 法務省「債権譲渡登記制度の概要」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00172.html
- Easy factor:公開の利用条件https://easyfactor.jp/
- トラストゲートウェイ:公開の利用条件https://trustgateway.co.jp/
- ペイテック:公開の利用条件https://paytech-factoring.com/
各社の条件は、会社ページの「この条件は、どこに書いてありましたか」に公式ページの抜粋と出典URLを載せています。確認できなかった項目は「未確認」とし、推測では埋めていません。実際の手数料・入金日・利用の可否は審査と契約で決まります。