審査前に、確認事項を4種類へ切り分ける

「審査に通るか」だけを考えると、直せる問題と直せない問題が混ざります。申込先を増やす前に、次の順で切り分けてください。

確認する種類見るもの合わないとき
申込者の条件法人・個人事業主、開業時期、他社利用中か対象が合う会社へ絞り直す
売掛金の条件売掛先、金額、支払期日、未譲渡か別の正常な売掛金があるか確認する
取引の証拠請求書、契約・発注・納品の資料、過去の入金履歴不足資料と説明の食い違いを直す
見積もり・契約手取り、入金日、追加費用、買戻し義務の有無契約せず、総手取りと条件を比べ直す

申込みを受け付ける条件と、個別審査の結果は別です。この表は通過を保証するものではありません。

審査で見られること

ファクタリングは、あなたにお金を貸すのではなく、売掛金を買う取引です。そのため、銀行の融資とは見るところが違います。

いちばん大きいのは売掛先の支払い能力です。ファクタリング会社が最終的にお金を回収するのは売掛先からなので、その会社がきちんと払う相手かどうかが最初に見られます。次に、請求書の取引が本当にあったか。契約書や発注書、過去の入金履歴で確かめます。支払期日までの長さも見られていて、期日が遠いほど条件は厳しくなります。

あなた自身については、本人であることと、事業が実際に動いていることの確認が中心です。赤字や税金の滞納があっても申込みを受け付ける会社はありますが、滞納の中身によっては断られることもあります。信用情報(ローンの延滞の記録など)が審査に使われるかは会社によって違い、公表していないところがほとんどです。

審査に落ちる主な理由

個別の否決理由は、申込先から詳しく開示されない場合があります。外から断定せず、まず請求書、取引資料、入金履歴、申告内容の一致を確認します。

書類がそろっていても、請求書だけでは取引の実在を十分に確認できないことがあります。公式の解説でも、請求書・発注書・納品書・契約書などの成因資料と、過去の入金履歴を確認する考え方が示されています。画像が不鮮明、名義や金額が一致しない、納品・検収を確認できない場合は、追加資料を求められることがあります。

売掛先が申込先の対象外である、買取下限を下回る、支払期日が対象範囲から外れるといった条件不一致もあります。これは「信用が低い」とは限らず、その会社の商品条件に合っていない状態です。

もうひとつは、同じ請求書を別の会社にも出していると疑われる場合です。二重譲渡は詐欺として扱われるおそれがあるので、ファクタリング会社は強く警戒します。他社を利用中であることは、隠さずに伝えたほうが結果は良くなります。

否決後に見直す5ステップ

  1. 申込先へ確認できる範囲を聞く。個別理由を教えられない場合もあるため、対象条件・不足書類・再申込の可否だけでも確認します。
  2. 申告内容と資料を照合する。会社名、住所、代表者、請求額、支払期日、振込口座、売掛先名が資料ごとに一致するかを見ます。
  3. 取引の流れを説明できる資料をそろえる。請求書に加え、契約・発注・納品・検収、メールなどのやり取り、過去の入金履歴を時系列で並べます。
  4. 売掛金そのものを見直す。期日超過、未確定、相殺や値引きの可能性、すでに譲渡した債権は再申込に使いません。別の正常な売掛金がある場合は、申込先へ対象になるか確認します。
  5. 公開された申込条件が合う候補だけ比較する。個人事業主の可否、買取下限、必要書類、他社利用中の扱いを先に照合し、同じ不一致を繰り返さないようにします。

短時間に同じ内容を何社へも送るより、直せる不一致を先に減らす方が、次の審査で何を説明すべきか分かります。契約は一社ずつ内容を確認し、同じ請求書を重ねて売らないでください。

公開された申込み条件で比較する

公式サイトで確認できた申込みの条件のうち、次の5つのうち2つ以上に当てはまる会社を並べました。買取額の下限が10万円以下、個人事業主も条件なしで対象、他社を利用中でも申込み可、必要書類が3点以下、必要書類に決算書を含まない、の5つです。

会社当てはまる条件買取額手数料
マイナビブリッジ(法人専用ファクタリング)少額から、他社利用中可10万円〜1億円2〜7%公式サイト
Easy factor他社利用中可、書類3点から50万円〜3億円2〜8%公式サイト
OLTA(オルタ)少額から、個人事業主可下限・上限なし2〜9%公式サイト
PayToday少額から、個人事業主可、他社利用中可、書類2点から10万円〜上限なし1〜9.5%公式サイト
AGビジネスサポート少額から、決算書なし1万円〜上限未確認2〜9.9%公式サイト
JTC(入金前払いシステム)他社利用中可、決算書なし100万円〜上限なし1.2〜10%公式サイト
ZERO個人事業主可、決算書なし20万円〜5000万円1.5〜10%公式サイト
MSFJ少額から、個人事業主可、他社利用中可、書類3点から、決算書なし10万円〜3億円1.8〜10%公式サイト
アドプランニング少額から、個人事業主可10万円〜1億円2〜10%公式サイト
買速少額から、個人事業主可、書類3点から、決算書なし10万円〜1億円2〜10%公式サイト
メンターキャピタル個人事業主可、書類2点から、決算書なし20万円〜上限未確認2〜10%公式サイト
FREENANCE(フリーナンス)少額から、個人事業主可、書類3点から、決算書なし1万円〜上限なし3〜10%公式サイト
labol(ラボル)少額から、個人事業主可、書類3点から、決算書なし1万円〜上限未確認10%公式サイト
ペイトナー少額から、個人事業主可、決算書なし1万円〜300万円10%公式サイト
バイオンのAIファクタリング少額から、個人事業主可5万円〜上限未確認10%公式サイト
アクセルファクター他社利用中可、書類3点から、決算書なし未確認0.5〜12%公式サイト
ワンバンク請求書買取少額から、個人事業主可、他社利用中可、書類3点から、決算書なし5万円〜上限未確認10〜14%公式サイト
オンラインファクタリングJBL少額から、他社利用中可、書類3点から10万円〜5000万円2〜14.8%公式サイト
スリーエス個人事業主可、他社利用中可、書類2点から、決算書なし〜1億円2〜19%公式サイト
No.1他社利用中可、書類2点から50万円〜3億円0.5〜20%公式サイト
ベストファクター個人事業主可、書類3点から、決算書なし30万円〜1億円2〜20%公式サイト
トップ・マネジメント個人事業主可、書類3点から、決算書なし〜3億円0.5%〜公式サイト
アクトビズ少額から、個人事業主可、書類3点から、決算書なし10万円〜5000万円1%〜公式サイト
アウル経済他社利用中可、書類3点から50万円〜上限未確認1%〜公式サイト
QuQuMo online個人事業主可、書類2点から、決算書なし未確認1%〜公式サイト
資金調達QUICK個人事業主可、書類3点から、決算書なし未確認1%〜公式サイト
ファクタリングのTRY少額から、個人事業主可10万円〜1億円1.2%〜公式サイト
FACTOR⁺U少額から、個人事業主可、他社利用中可、書類2点から、決算書なし1万円〜上限未確認1.5%〜公式サイト
日本中小企業金融サポート機構少額から、個人事業主可、他社利用中可、書類2点から、決算書なし1万円〜2億円1.5%〜公式サイト
トラストゲートウェイ個人事業主可、他社利用中可、書類3点から50万円〜5000万円1.5%〜公式サイト
うりかけ堂個人事業主可、決算書なし30万円〜5000万円2%〜公式サイト
日本資金支援センター個人事業主可、書類3点から、決算書なし〜500万円2%〜公式サイト
インボイスPay他社利用中可、書類2点から、決算書なし未確認2.5%〜公式サイト
西日本ファクター他社利用中可、書類3点から、決算書なし30万円〜1000万円2.8%〜公式サイト
アイファクター少額から、個人事業主可、他社利用中可、書類3点から、決算書なし1万円〜上限未確認3.1%〜公式サイト
BESTPAY(ベストペイ)書類3点から、決算書なし30万円〜3億円5%〜公式サイト
ソクデル個人事業主可、他社利用中可未確認5%〜公式サイト
BIZパートナー少額から、他社利用中可、決算書なし10万円〜1億円未確認公式サイト
ペイテック少額から、個人事業主可、他社利用中可、決算書なし10万円〜5000万円未確認公式サイト
キャッシュファクター個人事業主可、他社利用中可、書類3点から、決算書なし15万円〜1億円未確認公式サイト
クイックマネジメント個人事業主可、決算書なし30万円〜5000万円未確認公式サイト
アクティブサポート書類2点から、決算書なし〜1億円未確認公式サイト
ビートレーディング個人事業主可、書類2点から、決算書なし未確認未確認公式サイト
資金調達プロ個人事業主可、決算書なし未確認未確認公式サイト

この表は審査通過率や審査の甘さを示すものではありません。申込み対象や必要書類が自分の状況に合うかを確認するための表です。

申込条件が合う候補だけ、必要書類と手取りを確認する

Easy factor 法人のみ 他社利用中可・書類3点から 公式サイトを見る
OLTA(オルタ) 法人・個人事業主 少額から・個人事業主可 公式サイトを見る

PR並びは掲載順のままです。

申し込む前にできること

通帳の入金履歴を用意してください。その売掛先から過去に入金された記録は、取引の実在と売掛先の支払い能力を一度に示せる、いちばん強い材料です。あわせて、基本契約書や発注書、納品書、検収書があれば最初から出します。仕事が終わっていることを示せると、断られにくくなります。

複数の請求書がある場合は、必要な調達額と各請求書の支払期日を整理します。少額の請求書を出せば通る、利用実績を作れば次の審査で有利になる、とは確認できません。提出対象と追加資料は申込先に確認してください。

個人事業主の方は、そもそも個人事業主を受け付けている会社かを先に確かめてください。法人限定の会社に申し込んで断られるのは、審査以前の問題です。少額・フリーランス向けの記事に対象の会社をまとめています。

「審査なし」「必ず通る」をうたう業者

検索すると「審査なし」「100%通る」といった広告が出てきますが、広告の短い文言だけでは、実際の確認項目や契約内容は分かりません。そう書いている業者は、実態が高い利息の貸付けで、ファクタリングの形を借りているだけ、ということがあります。

見分けるには、契約書に償還請求権(売掛先が払わなかったときに買い戻す義務)がないか、手数料と費用の総額が契約前に示されるか、入金の前に保証金などを払わせないか、を確かめてください。金融庁も、ファクタリングを装った違法な貸付けに注意するよう呼びかけています。詳しくは偽装ファクタリングの見分け方に書きました。

公開された申込み条件で比較する

44社のうち、編集部が選んだ5社です。条件の根拠は各社のページに載せています。

先頭3社を比較表で確認する →

よくある質問

審査が甘いファクタリング会社はありますか?

公開された必要書類の少なさだけでは、審査の通りやすさを判断できません。比較表では買取下限・個人事業主の可否・必要書類・他社利用中の可否を確認できますが、これらは審査通過率の順位ではありません。

ファクタリングの審査に落ちる理由は何ですか?

多いのは、請求書や通帳で売掛金の存在と金額を示せないこと、売掛先の支払い能力が確認できないこと、支払期日が遠すぎること、同じ請求書を別の会社にも売ろうとしていると疑われることです。利用者本人の信用情報より、売掛先の信用が重く見られます。

「審査なし」「100%通る」という会社は使っても大丈夫ですか?

避けてください。売掛金を買い取る以上、債権の確認は必ず行われます。審査がないとうたう業者は、実態が高金利の貸付け(偽装ファクタリング)である場合があり、金融庁も注意を呼びかけています。

一度落ちたら他の会社でも落ちますか?

審査基準や申込み対象は会社ごとに違います。ただし、書類の不足や請求書と入金履歴の不一致があれば、申込先を変えるだけでは解消しません。先に売掛金・資料・申告内容を見直し、同じ請求書を複数社と同時に契約しないでください。

審査に落ちた理由は教えてもらえますか?

会社によって対応が違い、個別の理由が開示されない場合もあります。聞ける場合は、申込対象、売掛先、請求書の条件、提出資料のどこを見直すべきかを確認してください。理由を推測で決めつけず、請求書・入金履歴・契約や納品の証拠を照合します。

この記事の根拠

各社の条件は、会社ページの「この条件は、どこに書いてありましたか」に公式ページの抜粋と出典URLを載せています。確認できなかった項目は「未確認」とし、推測では埋めていません。実際の手数料・入金日・利用の可否は審査と契約で決まります。

条件が合えば、公式サイトで見積もりを確認

公開情報は変更されることがあります。申込み対象・必要書類・手数料・入金予定日は、契約前に公式サイトと見積書で確認してください。

PR上記は、この記事で比較した条件に該当し、公式の申込み先を確認できる広告案件から、編集部が1社を選んで掲載しています。