AIが担うのは審査の一部。売掛金を売る仕組みは同じ
ファクタリングの審査では、請求書の取引が本当にあったか、取引先が期日に払う相手か、同じ請求書がほかの会社に売られていないかを確かめます。AIファクタリングは、このうち書類の読み取りや、入出金の記録から見た判定を機械で速くしたものです。
AIを使う会社の多くは、申込みから書類の提出、契約までをオンラインで行います。対面の面談がない分、書類だけで判断できる材料をそろえられるかどうかで、結果が出るまでの時間が変わります。オンライン完結の会社はオンライン完結のファクタリングにまとめています。
公式サイトでAI審査をうたう4社
| 順位 | 会社 | AIについての公式の記載 | 手数料 | 入金の目安 | 個人事業主 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | OLTA(オルタ) | 「OLTA独自のAI審査で買取可否を審査します。」 | 2〜9% | 最短即日 | 対象 | 公式サイト |
| 2位 | PayToday | 「AI審査で面談・来店不要。」 | 1〜9.5% | 最短30分 | 対象 | 公式サイト |
| 3位 | SoKuMo(ソクモ) | 「即日オンラインAIファクタリング「SoKuMo」」 | 1〜15% | 最短即日 | 条件つき | 公式サイト |
| 4位 | うりかけ堂 | 「必要書類をアップロードすれば、 AIによるスピード審査を実施。」 | 2%〜 | 即日に対応 | 対象 | 公式サイト |
並びは掲載順です。「AIについての公式の記載」は各社の公式サイトの文をそのまま引いています(出典はこの記事の最後)。
このほか、日本中小企業金融サポート機構は、通常のファクタリングとは別に「FACTOR⁺U(ファクトル)」というAIファクタリングのサービスを案内しています。公式サイトでは、必要書類2点のアップロードで申請でき、審査結果は最短10分、入金まで最短40分、手数料は1.5%~と書かれています。
速さの目安は「審査結果まで」と「入金まで」を分けて見る
AI審査をうたう会社の「最短◯分」は、審査の結果が出るまでの時間と、入金までの時間が別に書かれていることがあります。FACTOR⁺Uは審査結果が最短10分、入金までが最短40分と、2つを分けて書いています。OLTAは、必要書類がすべてそろってから審査を始め、24時間(1営業日)以内に見積りを回答するとしています。
どちらの時間も、書類に不備がないことが前提です。当日に受け取りたい場合は、審査の受付時間と振込の締切も確かめてください。即日入金の記事に、締切時刻が分かっている会社をまとめています。
「完全AI」と公式サイトで言い切っている会社は見つからない
「完全AIファクタリング」と検索されることがありますが、人がまったく関わらないと公式サイトで明言している会社は、掲載の中では確認できませんでした。AI審査をうたう会社でも、本人確認や契約の手続き、書類に不備があったときの確認は別に行われます。
AIかどうかより先に、運営会社が実在するか、手数料と手数料以外の費用が契約前に示されるかを確かめてください。「審査なし」をうたう業者は、実態が高い金利の貸付けである場合があると金融庁が注意を呼びかけています。
個人事業主も、AIファクタリングを使える会社がある
AI審査をうたう4社のうち、個人事業主も対象と公式サイトに書いているのはOLTA(オルタ)、PayToday、SoKuMo(ソクモ)(条件つき)、うりかけ堂です。個人事業主の場合、取引先が法人の請求書に限る会社もあるので、請求書の宛先の条件も確かめてください。個人事業主の条件の比べ方は個人事業主・フリーランスのファクタリングにまとめています。
AIでも審査は甘くならない。見る点は同じ
AI審査だから通りやすい、というわけではありません。売掛金が実在するか、取引先が期日に払う相手かという審査の中身は、人が審査する会社と同じです。うりかけ堂は、将来性や自社のデータベースをAIが判断すると書いていますが、基準そのものは公開していません。
人の審査で断られた請求書でも、別の会社なら通ることはあります。反対に、AI審査で断られても、人が見る会社で通ることもあります。ただし、同じ請求書を複数の会社と同時に契約すると二重譲渡になります。結果を一社ずつ確かめてから次に申し込んでください。
AI審査で止まらないために、書類を読み取れる形でそろえる
AIで書類を読み取る会社では、請求書の金額・請求日・支払期日・取引先名が読み取れること、入出金明細に同じ取引先からの入金の記録があることが、そのまま結果の速さに関わります。スマートフォンで撮った画像より、PDFやネットバンクからダウンロードした明細のほうが、読み取りの誤りが起きにくくなります。
必要書類を少なく済ませたい場合は必要書類が少ないファクタリング、面談や電話なしで進めたい場合はオンライン完結の記事も参考にしてください。
よくある質問
AIファクタリングとは何ですか?
請求書や入出金明細の読み取り、買取の可否の判定など、審査の一部をAIで行うファクタリングです。売掛金を売って手数料を引いた金額を受け取る仕組みは、ほかのファクタリングと変わりません。
AIファクタリングの会社はどこですか?
公式サイトでAI審査をうたっているのは、掲載の中ではOLTA(オルタ)、PayToday、SoKuMo(ソクモ)、うりかけ堂です。ほかに、日本中小企業金融サポート機構が「FACTOR⁺U(ファクトル)」というAIファクタリングのサービスを案内しています。
完全AIのファクタリングはありますか?
人がまったく関わらないと公式サイトで明言している会社は、掲載の中では確認できませんでした。AI審査をうたう会社でも、本人確認や契約の手続きは別に行います。
AIファクタリングは審査が甘いのですか?
甘くはなりません。AIは判定を速くするための仕組みで、売掛金が実在するか、取引先が期日に払う相手かという見る点は同じです。
AIファクタリングは個人事業主でも使えますか?
使える会社があります。OLTA(オルタ)、PayToday、うりかけ堂は、個人事業主も対象と公式サイトに書いています。
AI審査で落ちたら、人の審査の会社でも落ちますか?
審査の基準は会社ごとに違うため、ほかの会社で通ることはあります。同じ請求書を複数の会社と同時に契約すると二重譲渡になるので、結果を一社ずつ確かめてから申し込んでください。
この記事の根拠
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
- OLTA(オルタ)(公式)
- PayToday(公式)
- SoKuMo(ソクモ)(公式)
- うりかけ堂(公式)
- 日本中小企業金融サポート機構「FACTOR⁺U」(公式)
各社の条件は、会社ページの「この条件は、どこに書いてありましたか」に公式ページの抜粋と出典URLを載せています。確認できなかった項目は「未確認」とし、推測では埋めていません。実際の手数料・入金日・利用の可否は審査と契約で決まります。