請求書を売って、支払期日より前にお金を受け取る
仕事をして請求書を出しても、取引先からの入金は1か月後や2か月後になるのが普通です。その間に仕入れや外注費、給料の支払いが来ると、売上はあるのに手元のお金が足りない状態になります。ファクタリングは、この入金待ちの請求書を先にお金に換える方法です。
たとえば、6月末に100万円を払ってもらう約束の請求書があり、5月中にお金が必要だとします。この請求書をファクタリング会社に売り、手数料が5%なら、5月のうちに95万円を受け取れます。6月末に取引先から入る100万円は、ファクタリング会社の取り分になります。
「請求書買取」「売掛金の早期資金化」「報酬の先払い」と呼ぶ会社もありますが、中身は同じです。個人事業主・フリーランス向けのサービスの呼び方は請求書買取とはで説明しています。
図で見る2社間と3社間。違いは取引先に知らせるかどうか
2社間ファクタリングは、自分とファクタリング会社の2者だけで契約します。取引先には知らせず、期日に取引先から自分に入った代金を、ファクタリング会社に送ります。掲載している会社のうち34社が2社間に対応しています。
3社間ファクタリングは、取引先に売掛金を売ったことを知らせて承諾をもらい、取引先からファクタリング会社に直接払ってもらいます。代金を回収できない心配が減るので、手数料は2社間より低く設定されていることが多くあります。22社が3社間に対応しています。詳しい比べ方は2社間と3社間にまとめています。
借入れとの違いは、返済がないことと、審査で見られる相手
| ファクタリング | 融資(借入れ) | |
|---|---|---|
| お金の性格 | 売掛金を売った代金 | 借りたお金 |
| 返済 | なし(2社間は取引先から入った代金を渡す) | 毎月など決まった返済がある |
| 審査で主に見られる相手 | 取引先(期日に払う相手か) | 借りる本人・会社 |
| 受け取れる額 | 請求書の金額まで | 返済できる範囲で決まる |
| 費用 | 手数料(数%〜10%台) | 金利(年率) |
| 入金までの時間 | 早ければ当日 | 数日〜数週間 |
ファクタリングは売掛金の売買なので、借入れとして返済が続くことはありません。ただし、取引先が払わなかったときに利用者が買い戻す約束(償還請求権)がある契約は、金融庁が貸付けに当たる場合があるとしています。償還請求権がない(ノンリコース)と公式サイトに書いている会社は19社です。借入れとの違いはファクタリングとビジネスローンの違いでも比べています。
手数料は数%〜10%台。上限を公開している会社で比べる
手数料は、取引先の信用、支払期日までの日数、2社間か3社間か、請求書の金額で決まります。「1%〜」のように下限だけを書く会社が多いため、当サイトは上限まで公開している会社を先に並べています。上限を公開している21社の上限の中央値は10%です。
手数料のほかに、事務手数料や債権譲渡登記の費用がかかる会社もあります。見積りでは、手数料と費用を合わせて、手元にいくら残るかで比べてください。受取額の計算で、請求額と手数料率から受け取る金額を出せます。上限の低い会社の比較は手数料の相場にあります。
申込みから入金まで、早ければその日のうち
多くの会社では、Webで申し込み、請求書・入出金明細・本人確認書類をアップロードします。審査で請求書の取引が実在するか、取引先が期日に払う相手かが確かめられ、手数料と振り込まれる金額が示されます。内容に同意して契約すると、指定の口座に振り込まれます。
2社間の場合は、支払期日に取引先から自分の口座に代金が入るので、その金額をファクタリング会社に送って終わりです。この代金はすでに売った売掛金の代金なので、ほかの支払いに回さないでください。3社間の場合は、取引先がファクタリング会社に直接払います。
向いているのは入金待ちの一時的な不足。続く不足には向かない
ファクタリングのメリットは、早ければ当日にお金になること、借入れではないので返済が続かないこと、審査で主に取引先が見られるため、赤字や創業間もない会社・個人事業主でも申し込めることです。
デメリットは、手数料が融資の金利より高くなりやすいことと、請求書の金額以上は受け取れないことです。毎月ファクタリングを使うと、売上の数%を手数料として払い続けることになります。今月の支払いに間に合わせる一回はファクタリング、続く不足は融資と分けて考えてください。
「給料」「審査なし」をうたう取引は、ファクタリングと呼べない
会社員の給与を買い取るとうたう「給与ファクタリング」は、金融庁が貸金業に当たるとしています。登録のない業者が行えばヤミ金融です。事業の売掛金ではないものを対象にする業者、「審査なし」「誰でも通る」とうたう業者は避けてください。
金融庁は、ファクタリングを装って実際には高い金利でお金を貸す業者にも注意を呼びかけています。契約書を事前に受け取れない、手数料が契約の直前まで示されない、といった会社は候補から外してください。見分け方は安全に使うための確認にまとめています。
会社を選ぶときは、対象かどうかと手数料の上限から見る
最初に確かめるのは、自分が対象に入るかどうかです。個人事業主を受け付ける会社は掲載のうち24社で、法人だけが対象の会社もあります。次に、手数料の上限、入金までの時間、必要書類で絞ります。
個人事業主・フリーランスの方は個人事業主のファクタリング、法人の方は法人ファクタリング、急ぐ方は即日入金から探すと早く見つかります。条件を入れて探すなら60秒で条件をしぼるも使えます。
よくある質問
ファクタリングとは簡単に言うと何ですか?
取引先に出した請求書(売掛金)をファクタリング会社に売り、支払期日より前にお金を受け取る方法です。お金を借りるのではなく売掛金を売るので、返済はありません。
ファクタリングは借金ですか?
借入れではありません。ただし、取引先が払わなかったときに利用者が買い戻す約束(償還請求権)がある契約は、金融庁が貸付けに当たる場合があるとしています。
ファクタリングの手数料はいくらですか?
手数料の上限まで公開している21社の上限の中央値は10%です。2社間は3社間より高くなります。実際の手数料は、取引先の信用や支払期日までの日数で決まります。
2社間と3社間の違いは何ですか?
2社間は利用者とファクタリング会社だけで契約し、取引先には知らせません。3社間は取引先の承諾をもらい、取引先がファクタリング会社に直接払います。3社間のほうが手数料は下がりますが、取引先に知られます。
ファクタリングのデメリットは何ですか?
手数料が融資の金利より高くなりやすいこと、請求書の金額以上は調達できないこと、2社間では取引先から入った代金をファクタリング会社に渡す手間があることです。
給料のファクタリングはできますか?
できません。会社員の給与を買い取るとうたう「給与ファクタリング」は、金融庁が貸金業に当たるとしています。
この記事の根拠
各社の条件は、会社ページの「この条件は、どこに書いてありましたか」に公式ページの抜粋と出典URLを載せています。確認できなかった項目は「未確認」とし、推測では埋めていません。実際の手数料・入金日・利用の可否は審査と契約で決まります。