2社間と3社間で、売掛金の入金先が違う
| 契約 | 売掛先の支払先 | 利用者が行うこと |
|---|---|---|
| 2社間 | 通常は利用者の口座 | 入金を照合し、契約で指定された期限・口座へ送金する |
| 3社間 | ファクタリング会社の口座 | 売掛先への案内と支払状況を確認し、差異があれば連絡する |
日本中小企業金融サポート機構の公開説明でも、2者間は利用者がいったん売掛金を受け取って会社へ送金し、3者間は売掛先が会社へ直接送金する流れが示されています。ただし、実際の入金先、期限、連絡方法は手元の契約書を優先してください。
買取代金が入った日に確認する5項目
- 着金額:見積書・契約書の買取代金と一致するか。
- 振込名義:契約相手または案内された決済名義か。
- 対象債権:売掛先、請求番号、金額、支払期日に誤りがないか。
- 回収後の送金条件:期限、振込先、振込手数料の扱い。
- 連絡先:入金遅れや金額差が起きたときの担当窓口。
買取代金は事業資金として使うために受け取るお金です。一方、後日売掛先から入る回収金は、2社間では契約に従ってファクタリング会社へ渡すお金です。同じ口座に入る場合でも、別の入金として管理します。
売掛先の支払日までに、案件台帳へ予定を残す
請求書や入金予定表に「譲渡済み」と記録し、同じ請求書を新たな申込み候補から外します。支払期日、売掛先の振込名義、想定金額、契約先への送金期限、承認担当者を1行にまとめると、二重申込みと送金漏れを防ぎやすくなります。
社内メモの例
請求番号:A-1042/売掛先:○○社/支払予定:10月31日 550,000円/譲渡先:契約書記載の会社/送金期限:契約書を確認/担当:経理○○
入金通知を設定できる口座なら通知を有効にします。担当者が休みの日や支払日が金融機関の休業日に当たる場合の扱いも、期限前に契約先へ確認してください。
売掛先から入金されたら、金額と名義を先に照合する
| 入金状況 | 最初の対応 |
|---|---|
| 予定額どおり | 請求番号と名義を照合し、契約の期限・口座へ送金する |
| 一部だけ入金 | 請求内訳と売掛先の説明を確認し、契約先へ連絡する |
| 予定より多い | 別請求の合算や誤入金を確認し、全額をそのまま送金しない |
| 名義が違う | 代理振込・グループ会社・収納代行かを確認する |
| 入金がない | 売掛先への確認記録を残し、期限前に契約先へ連絡する |
「たぶんこの請求書の代金」と推測して送金すると、別の債権と取り違えるおそれがあります。差異がある場合は、入出金明細、請求書、売掛先への確認内容をそろえて伝えます。
送金前に口座変更と期限を再確認する
振込先は契約書や契約先の公式画面で確認します。突然届いたメールだけで口座が変わった場合は、そのメールへ返信せず、契約時に確認した連絡先から照会してください。送金後は、振込日、金額、振込先、受付番号が分かる記録を保存します。
MSFJの公式フローでは、売掛先からの入金後に同社指定口座へ振り込む手順が示されています。SBIビジネス・ソリューションズの入金QUICKでは回収金を当日中に指定口座へ支払う案内があります。これは各サービスの例であり、すべての会社へ同じ期限を当てはめることはできません。
売掛先が払わないときと、回収後に送金できないときを分ける
金融庁は、売掛先から集金できなかった場合に売主へ買戻しや自己資金での支払いを当然に求める取引について、貸金業に該当するおそれがあると注意を促しています。一方、売掛先からすでに受け取った回収金を契約どおり送金しない場合は別の問題です。
未回収なら、売掛先の回答、支払見込み、請求内容の争いの有無を契約先へ連絡します。回収済みなのに送金できない場合は、連絡を止めず、金額・理由・現在の資金状況を伝えます。詳しい切り分けは支払いが遅れそうなとき、不払いリスクの契約確認は償還請求権とはを参照してください。
完了後に残すもの
- 契約書と見積書。
- ファクタリング会社からの着金明細。
- 売掛先からの入金明細。
- 契約先への送金明細と完了連絡。
- 入金差異や遅延があった場合の回答。
契約先への送金が反映され、追加確認がないことを確かめて案件を完了にします。債権譲渡登記をした契約では、契約終了後の扱いも契約書と担当者へ確認してください。次回利用の前には、今回の手取り、必要日数、追加費用を記録し、同じ条件で見積もりを比較します。
よくある質問
ファクタリング会社から入金されたら契約は完了ですか?
契約によります。2社間では、売掛先から入金された回収金を契約先へ送金するまで手続きが続くのが一般的です。3社間では、売掛先が契約先へ直接支払います。
売掛先から入ったお金は、ほかの支払いに使えますか?
2社間で回収を委託されている場合、その回収金は契約に従って契約先へ送金します。買取代金と回収金を分けて管理してください。
売掛先から一部だけ入金された場合はどうしますか?
請求内訳と売掛先の説明を確認し、契約先へ事実を連絡します。自己判断で一部だけ送金して完了扱いにしないでください。
支払日が土日・祝日の場合、いつ送金しますか?
契約書の期限と金融機関の扱いを確認します。一律の期限はないため、前営業日か翌営業日かを契約先へ事前に尋ねてください。
この記事の根拠
- 金融庁:ファクタリングの利用に関する注意喚起https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
- 日本中小企業金融サポート機構:ファクタリング契約とは?https://chushokigyo-support.or.jp/column/factoring/agreement/
- MSFJ:サービスの流れhttps://msfj.co.jp/factoring/flow/
- SBIビジネス・ソリューションズ:入金QUICK サービス概要資料https://sqfactoring.sbi-bs.co.jp/assets/pdf/invoicepurchase-serviceguide.pdf
各社の条件は、会社ページの「この条件は、どこに書いてありましたか」に公式ページの抜粋と出典URLを載せています。確認できなかった項目は「未確認」とし、推測では埋めていません。実際の手数料・入金日・利用の可否は審査と契約で決まります。